参考レシピ 神戸スイーツ学会 第3回定例研究会
http://www.kobe-sweets.org/2011/10/research/670.html
■要点の抜粋
- 材料の比率は卵2:粉1:バター1:砂糖1
- 卵は別立て
- コーンスターチを入れる意味
薄力粉(50℃糊化開始)よりも低い温度で糊化するコーンスターチ(30℃糊化開始)を少し加えることで、焼く時の生地を落ちにくくすることが狙い。
また、グルテンが無いので食感が軽くなる。 - バターの性質
可塑性(自由に形を変えられる性質。適温10~13℃)、クリーミング性(泡立てると空気が入りクリーム状になる性質。適温25~26℃)、ショートニング性(油脂がグルテンの組織形成を阻害してもろい食感にさせる。適温28℃)。このうちクリーミング性がバウムクーヘンには重要。これらの性質は一度溶けると戻らないので温度帯の管理が非常に重要。 - 砂糖は上白糖がよい。グラニュー糖よりもしっとりした食感になる。
※グラニュー等はスクロースが99.95%、上白糖はスクロース97.8%、転化糖1.3%であり、転化糖により保水力が高く、メイラード反応やカラメル反応が起きやすくなる。 - バウムクーヘンは必ずフラワーバッター法(バターに粉を混ぜ、あとから卵と砂糖を混ぜていく)。この時、小麦粉ではなくグルテンの無いコーンスターチを混ぜる。
- 本場のレシピではアーモンドパウダーやマジパンなどのナッツ類を入れる。
- 出来上がりの生地温が重要で、37℃を目指す。卵白を40℃くらいに温めて温度が下がらないように手早く泡立ててバターと混ぜる。技術が必要。